扇谷 啓
おおぎや けい
株式会社First byte 代表
「正解が分からない状態で、どう判断するか」という問いを長く考え続けています。思想設計・戦略設計・分析・構造化を軸に、正解を教えるのではなく、判断の質を高めることに価値を見出しています。
私は、「正解が分からない状態で、どう判断するか」という問いを、長く考え続けています。
これは思想的な興味というより、自分自身の進路や仕事の選択が、常に「正解が分からない状態」だったことが大きいのかもしれません。
遠回りの進路と、思考の原点
学生時代、勉強が極端に苦手だったわけではありません。 ただ、「なぜそれを学ぶのか」が自分の中で腹落ちしないと、前向きになれないタイプでした。
将来の経済成長を考え、「これからは中国ではないか」と考えて中国語・中国文学を学ぶ大学に進学しました。
選択としては合理的だったと思います。 一方で、学びを続けるうちに、合理性と、自分が向き合いたいものが必ずしも一致しないという違和感を覚えるようになりました。
その結果、一度立ち止まり、製菓の専門学校へ進路を変更します。
製菓の世界で感じた「再現性」と「違和感」
製菓の世界は、実際に触れてみると非常に数学的・科学的な分野でした。
同じ品質を安定して作るためには、
- 温度や湿度
- 素材の状態
- 工程の順序や調整
といった要素を踏まえながら、再現性のある設計を行う必要があります。
一方で、当時(20年以上前)の製菓業界には、強い職人文化も根付いていました。
「見て覚える」 「時間外で練習する」 「有名な師匠につく」
そうした価値観そのものを否定したいわけではありませんでしたが、成果に近づくプロセスとしては、非効率に感じる部分もありました。
ここで私の中に生まれたのが、どうすれば、遠回りをせずに結果に近づけるのかという問いです。
Webへの接続と、仮説思考
当時は将来的に飲食店を経営することも考えており、技術だけでなく、
- どう集客するか
- 人はなぜ選ぶのか
- 成功をどう定義するのか
- 利益やコストをどう考えるのか
といった点を自然と考えるようになっていました。
その延長で、Web検索した際に「おすすめ ケーキ屋」で上位に出ることは、銀座の駅前に店を構えるのと同じ価値があるのではないかという、今振り返ると素朴な仮説を立てます。
これが、Webの世界に入るきっかけでした。
Web・分析・心理へ
Webの世界は、
- 仮説を立て
- 実行し
- 数値で検証し
- 改善する
というサイクルが明確です。
製菓で身についた「再現性」や「設計する視点」は、自然とWebやITの分野につながっていきました。
その後、Webデザイン、プログラミング、広告運用、マーケティングを一通り経験し、現在はデータ分析・統計的検証を軸に、心理学の知見も取り入れながら実務に取り組んでいます。
なぜ「正解を教えない」のか
こうした経験を通して、一つだけ確信したことがあります。
多くの意思決定において、正解は事前には分からない。
前提が変われば、正解は変わります。 時間が経てば、評価も変わります。 人が変われば、最適解も変わります。
だから私は、
- 正解を提示すること
- 成功法則を断言すること
よりも、
正解が分からない状態で、判断の質を高めることに価値があると考えるようになりました。
このブログについて
このブログは、
- 誰かに教えるための場所であると同時に
- 自分自身の思考を整理する場所でもあります
分かったことを言葉にし、迷った過程も含めて書き残すことで、後から自分自身が読み返したときにも役立つようにしています。
遠回りに見える経験や、無駄に感じる出来事であっても、振り返ってみると判断の材料になっていることは少なくありません。
この文章が、誰かにとって判断を考えるきっかけになれば、それだけで十分だと思っています。
専門分野
- •データサイエンス / 分析
- •Webデザイン・プログラミング
- •Web広告運用
- •マーケティング