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SEO・マーケティング

URLはハイフンかアンダースコアか|Google公式の「推奨」が及ぶ範囲と既存URLの判断

2026年10月27日
5分で読めます

この記事でわかること

URLの単語区切りにハイフンとアンダースコアのどちらを使うべきか調べている方へ。Google公式は「ハイフンを推奨する(recommend)」と書いていますが、順位への影響は書いていません。推奨という動詞が及ぶ範囲と、既存URLを直すかどうかを費用側から決める判断軸を整理します。

URLの単語区切りをどうするか、という問いには、たいてい2種類の答えが返ってきます。

「ハイフンにすべき。アンダースコアは順位が下がる」。あるいは「もう順位には影響しないとGoogleが言っている」。

この2つは正反対です。そしてどちらも、公式ドキュメントには書かれていません。

書かれているのは、こうです。可能な場合はURL内で単語を区切ることを推奨する。具体的には、アンダースコアではなくハイフンを使うことを推奨する。 動詞は recommend(推奨する)で、理由として挙げられているのは、利用者と検索エンジンがURL内の概念をより良く識別できる、という点です。

順位という語は、出てきません。

扱わないものを先に置きます。日本語スラッグを使うべきかは扱いません(公式ページが非ASCII文字のエンコーディングに触れる一方、日本語スラッグの是非を述べていないためです)。既存URLを変えた場合の流入や順位の増減も扱いません(公式にその記述がなく、実測もしていないためです)。ここで扱うのは、「推奨」という動詞が及ぶ範囲と、既存URLを直すかどうかを何で決めるかです。

30秒で要点

  • 公式は「ハイフンを推奨する(recommend)」と書いている。must でも禁止でもない
  • 理由として書かれているのは可読性・概念の識別。順位への言及は無い
  • したがって「アンダースコアは順位が下がる」も「順位に影響しないとGoogleが明言した」も、どちらも書けない。不記載は否定ではない
  • アンダースコアを推奨しない理由は、プログラミングで format_date のように「まとめて扱う概念」を表すのに使われてきたこと。ハイフンは語境界を明示する
  • 単語をつなげる形(/greendress)も、推奨しない側の例として挙げられている
  • 指針が明確化されたのは2026年10月下旬。更新履歴は10月23日、ページの最終更新表示は2026-10-21 UTCで食い違う
  • 新規URLは迷わずハイフン。既存URLは費用側で決める——効果の数字は公式にない

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用語意味
スラッグURLの末尾にある、ページを識別する文字列
ハイフン-。green-dress のような書き方
アンダースコア_。green_dress のような書き方
recommend(推奨する)そうすることを勧める表現。禁止や要件ではない
SEO(検索エンジン最適化)検索結果からの到達を設計する取り組み
リダイレクト古いURLへのアクセスを新しいURLへ転送する設定
被リンク他のサイトから自社ページへ張られたリンク
IETF STD 66URIの構文を定めた標準仕様

公式が書いているのは「推奨」である

参照するのはGoogleのURL構造ガイドです。「Use hyphens to separate words」という見出しの下に、こう書かれています。

可能な場合はURL内で単語を区切ることを推奨する。具体的には、URL内で単語を区切るのにアンダースコアではなくハイフンを使うことを推奨する。それは利用者と検索エンジンがURL内の概念をより良く識別する助けになるからだ。

ここで固定しておきたいのは、動詞です。recommend。勧めている。

推奨は、要件でも禁止でもありません。守らなかった場合に何が起きるかは、推奨という語からは決まりません。どの強さで書かれているかを確認してから読む——この一手間を飛ばすと、どちらの方向にも間違えます。推奨を要件として読めば、守っていない既存URLがすべて欠陥に見えます。 逆に、推奨に順位の話が書かれていないことを「影響しないと認めた」と読めば、公式が言っていないことを引用することになります。

推奨されない理由として書かれていること

アンダースコアを推奨しない理由も、ページに書かれています。

歴史的な理由として、アンダースコアは「まとめて扱うべき概念」を表すのに広く使われてきた。 例として、さまざまなプログラミング言語が関数名を付けるのに使う format_date のような書き方が挙げられています。一方でハイフンは、語の境界を明確に示す。

この理由の性質に注目してください。語の境界が見分けられるかどうかの話です。順位が上下するという話ではありません。

推奨・非推奨の対比表には、もう1つの形も載っています。単語をつなげてしまう形です。推奨しない例として https://example.com/greendress が挙げられています。

つまり、公式が扱っているのは「ハイフンかアンダースコアか」の二択ではありません。語が区切られているか、いないかが先にあり、区切るならハイフンを、という順序です。

「書かれていない」を、どちらの主張にも使わない

ここが、この記事でいちばん持ち帰ってほしい部分です。

公式ページに順位への言及がない、という観察から言えることは、1つだけです。順位への影響は、ここには書かれていない。

ここから次の2つは導けません。

「アンダースコアは順位が下がる」。 ページにそう書かれていないだけでなく、ペナルティの記述もありません。

「順位に影響しないとGoogleが明言した」。 これも書かれていません。影響しないという記述が存在しないのに、存在するかのように引用することになります。

不記載は否定ではありません。 書かれていないことは、「無い」ことの証明ではなく、「この文書からは分からない」という状態です。

この読み方は、公式の表現の強さを扱う他の論点と同じ構造です。canonicalタグについては、canonicalタグは「指示」ではないで、同じ「表現の強さを読み替えると現象の解釈が変わる」という問題を扱っています。どちらも、公式が使った語より強い語に置き換えたところから話がずれていきます。

なぜ「順位が下がる」という話に変わるのか

推奨が順位の話にすり替わるのには、理由が3つあります。

第一に、推奨には必ず理由があり、理由を知ると因果を補完したくなるからです。 「検索エンジンが概念を識別しやすい」と書かれていれば、識別しやすければ評価も上がるはずだ——という推論が自然に出てきます。この推論は筋が通っています。筋が通っていることと、公式がそう書いていることは別です。

第二に、推奨は判断を要求し、順位は判断を免除するからです。 「推奨されている」だけでは、守るか守らないかを自分で決めなければなりません。「順位が下がる」なら、決める必要がありません。断定のほうが、意思決定の負荷が低い。 強い表現が流通しやすいのは、情報が歪むからというより、そのほうが扱いやすいからです。

第三に、公式自身が最近になって指針を「明確化」したからです。 更新履歴にはそう書かれています。ここからは、明確化が必要だと判断されたという事実までが読めます。何が不明確だったのかは書かれていないため、それ以前にどんな説明が流通していたかは、この記述からは分かりません。 ただ、明確化という語が選ばれた以上、読み方が1つに定まっていなかった可能性は残ります。

この3つが重なると、「推奨」という1語が「順位が下がる」に変換されたまま社内に定着します。定着したあとで既存URLの一斉変更が提案される——という順序で表面化します。

明確化はいつか——日付が2つある

この指針が明確化された時期について、確認できることと、確認できないことがあります。

検索ドキュメントの更新履歴には、2026年10月23日付で「クロール可能なURL構造」の指針を更新し、ハイフンとアンダースコアによる単語区切りの指針を明確化したと記載されています。更新の理由として挙げられているのは、「The Non-Canonical Cabinet」という動画シリーズの各回とドキュメントの内容を整合させることです。

一方、URL構造ガイドそのもののページ末尾には、「Last updated 2026-10-21 UTC」と表示されています。何を変更したかの記載は、このページ内にはありません。

この2つの日付は食い違っています。 したがって、「2026年10月23日に変更された」と断定することはできません。書けるのは、2026年10月下旬に指針が明確化されたまでです。

もう1つ押さえておきたいのは、更新の理由です。更新履歴に書かれているのは、ドキュメントと動画シリーズの整合であり、ランキング上の扱いが変わったとは書かれていません。 「公式が最近更新した」という事実は、「扱いが変わった」ことを意味しません。

新規URLと既存URLを、同じ判断にしない

ここまでの内容から導ける対処は、新規と既存で分かれます。

新規に作るURLは、ハイフンにします。 判断の材料は揃っています。公式が推奨しており、理由も書かれており、代替案を選ぶ理由がありません。ここで迷う必要はありません。

すでに公開しているURLは、別の問いになります。 公式ページには、URLを変更した場合の効果についての記述がありません。したがって「変えれば良くなる」という根拠は、この文書からは出てきません。

根拠が出てこない施策を検討するときは、費用側から決めます。 確認する項目はこうなります。

  1. リダイレクトを設定し、維持できるか。 古いURLへのアクセスを転送する設定は、作った後も残り続けます
  2. 被リンクはどう扱うか。 他サイトから張られたリンクは、こちらの都合では書き換えられません
  3. 計測データは断絶してよいか。 URLが変わると、それ以前のデータとの連続性が切れます
  4. URLが外部に出ているか。 印刷物、提案資料、メールの署名、他部署の管理するページ——変更が及ぶ範囲を把握できるか

この4つのコストを払う理由が、可読性の改善だけで足りるか。 これが判断軸です。足りる場面もあります(URLが意味不明で、社内の問い合わせ対応に支障が出ているなど)。足りない場面のほうが多いでしょう。

どちらにしても、「公式が推奨しているから」は、既存URLを変える根拠にはなりません。 推奨は新規の命名を決めるには十分で、既存の変更を決めるには足りません。

新しい命名規則に、もう1つ入れられること

同じ公式ページに、確認済みの事実がもう1つあります。

IETF STD 66に従う他のHTTPクライアントと同様、Google検索のURL処理は大文字小文字を区別します。

これは単語区切りとは別の論点ですが、新しいURLの命名規則を決めるときに一緒に固定できます。/Green-Dress と /green-dress は、別のURLとして扱われます。小文字に統一するという規則は、ここを根拠にできます。

確かなことと、確かでないこと

確かなこと(2026年10月27日にGoogleのURL構造ガイドと検索ドキュメント更新履歴の本文を確認した範囲):公式が、可能な場合はURL内で単語を区切ること、具体的にはアンダースコアではなくハイフンを使うことを推奨しており、理由として利用者と検索エンジンが概念をより良く識別できることを挙げていること。アンダースコアを推奨しない理由として、歴史的にまとめて扱う概念を表すのに使われてきたこと(format_date の例)とハイフンが語境界を明示することが書かれていること。単語をつなげる形も推奨しない例に挙がっていること。Google検索のURL処理が大文字小文字を区別すると明記されていること。更新履歴に2026年10月23日付で単語区切りの指針を明確化したと記載され、理由が動画シリーズとの整合であること。ページ末尾の最終更新表示が2026-10-21 UTCであること。

確かでないこと:順位への影響は、参照したページに記述がありません。下がるとも下がらないとも書けません。明確化の正確な日付も、更新履歴(10月23日)とページの表示(10月21日 UTC)が食い違うため断定できません。既存URLをハイフンに変更した場合の流入や順位の変化についても、公式に記述がなく実測もしていないため、何も示せません。日本語スラッグの是非も、公式ページは述べていません。更新理由に挙がっている動画シリーズの内容は、視聴していないため扱えません。

手元で試せる、最小の検証

自社サイトのURLを1つだけ見てください。トップページでも、よく見られているページでも構いません。

そのURLの単語が、何で区切られているかを確認します。 ハイフンか、アンダースコアか、区切られていないか、あるいは意味のない文字列(/page?id=1842 のような形)か。

次に、1つだけ問いを立てます。 そのURLを見た人が、ページの内容を推測できるか。

この問いにしているのは、公式が挙げている理由が可読性・概念の識別だからです。順位ではありません。したがって検証も、順位ではなく識別可能性で行うのが筋が通ります。

推測できなかった場合、改善の候補が見えます。ただし、ここで次にやることは変更ではありません。 上の4項目——リダイレクト、被リンク、計測、外部掲載——を書き出して、払うコストを見積もることです。コストを見積もる前に変えると、見積もらなかった分が後から出てきます。

新しく作るページがあるなら、そこからハイフンにします。 既存分の判断を待つ必要はありません。命名規則を先に決めておけば、既存URLを変えるかどうかの結論が出ないままでも、URLは増えなくなります。

HTTPステータスコードの扱いについてはHTTPステータスコードの判断ガイドでも、公式の記述と実務の判断を分けて整理しています。

URL設計で迷ったときに立ち返る問い

立ち返りたいのは、「公式はこれを、どの強さで書いているか」という問いです。推奨か、要件か、禁止か。この区別が付けば、守っていないときに何が起きるかの推測の幅も決まります。

もう1つは、「書かれていないことを、自分はどちらの主張に使おうとしているか」という問いです。順位への言及がないという観察は、「下がる」の根拠にも「下がらない」の根拠にも使えません。どちらにも使えないものを根拠にしようとしているとき、その議論は公式ドキュメントの外に出ています。

ハイフンを選ぶのは簡単です。難しいのは、すでにあるものをどうするかを、根拠のない効果ではなく払えるコストで決めることです。

参考資料・引用元

よくある質問(FAQ)